暗がりで撮った暗い写真を、グッと明るく魅せるコツ★料理編★
雰囲気のある、うっとりするような空間演出がされているお店は、写真を撮って残しておきたくなりますよね。
しかし実際に撮ってみると、薄暗かったり、見た目と同じような色が撮れていなかったりして「こんなものか」と諦めてしまっていないでしょうか。
今回は暗がりで撮影した写真の補正方法を取り上げます。
暗がりでの撮影の注意点
今でこそiPhoneでの撮影は手軽にキレイに撮れるようになりましたが、光の量が少ないということは「記録する情報が少ない」ということになりますので、光が弱い(つまり暗い)ところは正確な写真が取りづらい環境であるということになります。
暗いところを明るく撮るために感度を上げることはできますが、画像のきめが粗くなってしまいますし、色についても同様で、被写体が暗いと色情報を正確に記録しにくくなってしまうのです。
とはいえ撮りたい被写体がベストコンディションであるとは限りませんので、
- 明るさの補正
- 色の適正化
この2点を意識して補正してあげることが大切になってくるのです。
料理に目がいくよう、影を緩和する
こちらの写真をご覧ください。
iPhoneの補正で「ブリリアンス」「シャドウ」の2か所を上げたものですが、料理と皿は明るくなっていますが、ミニトマトの色はまだ暗く、全体的に影が落ちているような印象です。
これだけでは明るく補正しきれていないので、コントラストを下げて(緩和して)みます。
するとミニトマトの赤みが再現され、全体的に影が落ちている印象が和らいできました。
暗い部分の補正の難しさ
ただ、ここまで暗い部分を補正すると不具合も出てきます。
ワイングラスのステムがある黒いテーブルを見てみてください。ザラっとしたノイズが出てきてしまいました。
記録された情報を引き伸ばすとノイズは出てしまうものですが、暗い部分は殊更それが目立ってしまいます。
ですので実際には料理の画像もザラついていて、全体的に粗い仕上がりになってしまっているのです。
一眼レフにあるLAW画像であれば、補正ノイズは軽減できますが、この記録方式では限界があるかなと思います。
iPhoneの補正に「ノイズ除去」がありますが、上手に使わないと全体的にぼやけた画像になってしまうでしょう。
しかし、質感にこだわりすぎて本来見せるべき目的を失ってしまうと、メッセージ性がなくなってしまうので、今回の写真で言えば野菜の鮮やかさ、美しさの記憶を記録しておくことですから、そこの補正を優先することが大切です。
白いものは本来の白さを軸に
明るさの補正はこのくらいで十分でしょうから、次は色味の補正をしていきます。
この写真の色はそれほど変になっていませんが、間接照明のもとの写真は全体的に赤みがかっていることがあります。
その雰囲気を維持することも全然ありなのですが、忠実な色を再現する場合、白いものをなるべく白く色補正することで、本来の色味に近づけることができるのです。
写真の白い磁器の皿を白く見せるために、寒色に寄せることで、野菜の過剰な赤い色も軽減されました。
この状態を作ってから色を少し濃くするかどうか、というプロセスを作ると補正しやすくなります。
このように、見せたいポイントを明確にしてから補正のプロセスを正しくおこなっていくことが非常に大切です。
今回はなるべく忠実に補正することを目的にしていきましたので、次回はもう少し演出した補正のしかたを取り上げていきます。
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